「心の保健体育」心の健康を保ち心を育てるための学び。(ヒトの仕組みに基づく学び)

足が痛かったら、まず動かさない、痛みが続けば医者に行きます。 心が痛かったらどうしてますか? 

その12  「不安感や恐怖心を具体的に書き出す」だけで緊張がほぐれて テストの点数も上がります

「不安感や恐怖心を具体的に書き出す」だけで緊張がほぐれて

テストの点数も上がります。お試しあれ。

 

出典「池谷裕二さん(脳科学者)  著   モヤモヤ相談クリニック」

 

 

 初めてのことにチャレンジする時やあまり得意じゃないなと感じていることをやる際には、

不安になり、失敗したらどうしようと恐怖心が湧き、緊張してドキドキして身体や頭が動かなくなり良い結果が出ないことが多いです。これを繰り返すともうチャレンジする気持ちさえわかなくなります。(学習的無力感ですね)

 

 不安や恐怖心があるのは何の問題もありません。賢さの裏返しです。

物事をこわがらずにどんどん突き進んでしまうほうが、むしろ危ないのです。

野生の世界では、シマウマが目の前のライオンにどんどん近づいたら、ガブっとやられてしまうかもしれません。怖がることはど動物が生き延びるために欠かせない機能です。

 

 

 

 新しいことにチャレンジしようとするとき、どうして気持にブレーキがかかるのか。

それは、何が起きるかが「見えない」からです。

電灯がないくらい道を歩くのと、見晴らしがいい草原を歩くのでは気分がまったく違います。

「見える」「先まで見渡せる」ということは、確実に恐怖心や不安感を和らげます。

 

 こわいという気持ちが生まれたら、紙と鉛筆を持って。その怖さは一体どうゆうものなのか、なるべく具体的に書き出してみましょう。

 

 例えば、スキーにチャレンジする時などは、「初めてなのでうまく滑る自信がない」

「転んだらみんなに笑われるだろうか」など、不安に感じたことを掻き出してみるのです。

これを「見える化」と言います。

 

 この見えるかに効果があることを示した実験があります。

それによると、試験の直前にテスト科目のどこがどう苦手かという不安を具体的に書き出すと

緊張がほぐれて点数が10%ほど上がったと言います。

 

 見える化のいいところは、効果が長持ちすること。

毎日書き出す必要はなく、1ヶ月に1度くらいのペースで書き出す習慣をつけるといいでしょう。

「書いた内容ほどには悪い結果にならなかった」という経験を重ねていけば、不安は小さくなっていきます。まずはお試しあれ!

 

 

by 前田英行