「心の保健体育」心の健康を保ち心を育てるための学び。(ヒトの仕組みに基づく学び)

足が痛かったら、まず動かさない、痛みが続けば医者に行きます。 心が痛かったらどうしてますか? 

その54 「パフォーマンスを上げる時間栄養学」 タイミング、順番、はやさ で成果はかわる 

「パフォーマンスを上げる時間栄養学」 タイミング、順番、はやさ で成果はかわる (心の保健体育その54) 

 

 「時間栄養学」とは、「何を」「どれだけ」食べるかにくわえて、「いつ」「どんな順で」「どんなはやさ」食べるかで、健康、体重は大きく変わる、という考えかたです。「会社の仕事」も、「何を」「どれだけ」働くかにくわえて、「いつ」「どんな順で」「どんなはやさで」働くかで、成果、評価 は大きく変わります。これはアリだなと思いました。

 

 参考 「時間栄養学」の第一人者柴田重信教授による摂(と)るべき食事について

 

1. ノーベル賞で注目される「体内時計」とは

 1997年に哺乳動物の「時計遺伝子クロック」が発見されました。体内時計は脳だけでなく、末梢(まっしょう)臓器全てで機能していることが分かりました。

 主時計は、脳の「視交叉上核(しこうさじょうかく)」にあり、朝の光でリセットされます。個別に動く副時計は内臓や血液などの末梢組織にあり、明暗に関係なく、朝食でリセットされるそうです。   

 この体内時計の針が狂うと、「睡眠障害」、「うつ病」、 「肥満」、「糖尿病などの代謝障害」、「免疫・アレルギー疾患」、「がん」が発症する場合もあるそうです。

 

2. 「体内時計」をリセットするには朝食が大事

  12時、17時、22時に食事を摂る場合、主時計は朝の光でりせっとされ起床時から動き始めるのに対し、副時計は12時の食事でリセットされ後ろに数時間ずれて活動リズムを刻みます。臓器などの末梢組織がバラバラに動き、「体内時差ぼけ」が起きている状態です。

 オーケストラで例えるなら、主時計の指揮者は正確なリズムでタクトを振っているのに、副時計の奏者が勝手に演奏して全体のハーモニーを保っていない状況です

 こうして体内時計が不調になると、体調不良や病気を招きます。

体内時計をきちんとリセットさせるためには「いつ食べるか」が重要になります。

 

3. 「時間栄養学」でパフォーマンスを上げる食事法は?

 朝食では下記がおすすめです。

・パン、お米などの 炭水化物(糖質)  

 ご飯やパンなどの炭水化物(糖質)は朝消費されやすく、

 穀類のでんぷんが時計遺伝子を動かします。

・ウィンナーソーセージなどの タンパク質を摂ることが大事

 朝タンパク質を摂ると筋肉が大きくなりやすく、 

 筋肉が増えれば基礎代謝が上がり、ダイエットや

 メタボリックシンドローム対策にもつながります

 

 体内時計をリセットしやすくするには、朝起きてすぐに食べることが重要で、

朝食は遅くても起床後1時間以内に摂りたい。栄養素の吸収は、朝から昼ごろまでが良いので、一日の食事量のほとんどを昼食までに摂ることも大切 

 

 時間栄養学の観点から見ると、下記を優先して摂ることをお勧めします。

 ・ 朝は体内時計を動かす食材

    (穀類のでんぷんが時計遺伝子を動かす)

 ・ 夜は体内時計を動かさない食材

    (三大栄養素 タンパク質、脂質、炭水化物[糖質])

 

 とはいっても 、「朝起きてすぐは食べられない」という人もいるでしょう?

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今回はここまでのご紹介とします。続きは次回に。